老人ホームでの介護職の仕事は施設の種類により詳細は異なるが、概ねどの施設でも入所している利用者の生活を支援することと、自立支援を行うことだ。主に起床から食事、排泄、入浴、お口のケア、レクリエーションなど日常生活の介助を行う。夜勤もあり、その場合は夜間の見回りや排泄の介助などが仕事だ。
最近ではリハビリテーションに力を入れている施設が増えており、介護職員が機能訓練を行なう場合もある。

利用者への介護業務はケアマネージャーが作成するケアプランにそって実施される。ケアプランは個人の身体能力や認知機能、どのような介護が必要かなどから、利用者一人ひとりの状態にあわせて作成されるものだ。介護職はその内容を把握し、一人ひとりにあった介護を提供する必要がある。介護計画は定期的に見直し、利用者の変化や環境の変化に応じて随時変更していく。
利用者の多くは老人ホームをはじめて利用するため、精神的な不安を抱えていることも多い。介護職はそのような利用者の不安をやわらげる精神的な支柱になることが求められる。

老人ホームでの仕事内容は働く職場がどのような利用者を受け入れているのかによって変わってくる。介護保険施設である特別養護老人ホームにおいては入居者は要介護4や5の利用者が大半をしめるため、全介助の利用者が多くなるだろう。一方で元気な高齢者を多く受け入れている有料老人ホームでは、元気な高齢者の日常生活を支援する生活支援サービスの提供が中心となる。
自分がどのような仕事を行いたいかを考え、職場を選ぶことが大事だ。